懸賞で当たった家
ちいかわは、ヨーグルトの懸賞の当選通知をハチワレに見せて、鍵を持って笑います。家は、貯金して買ったものではありませんでした。
家の話になると、どうやって手に入れたかに目が向きがちです。今回は、そのあと家がどう使われているかを見てみます。
ちいかわの家に来る人たち
ハチワレとうさぎが「おじゃまします」と言って、ちいかわの家に入ってきます。合格しますようにとふたりで作ったお守りを、ちいかわに渡します。
別の日には、ドーム形の家で、シーサーが作った家郎をみんなで食べています。お師匠の味とは少し違うかも、とシーサーは言いますが、ほとんどお店だよ、という声が上がります。
どちらの日も、家の持ち主はちいかわです。でも、お守りを作ったのも、ラーメンを作ったのも、来た側でした。家は、持ち主が何かをする場所というより、みんなが持ち寄る場所になっているみたいです。
朝、洞窟を訪ねる
朝、ちいかわがハチワレの住む洞窟に来ます。入口は開いたアーチで、扉はありません。外から、中で寝ているハチワレが見えます。
ちいかわは、ハチワレに似た形のお菓子を持ってきていました。5級のお祝いかと聞かれて、うなずきます。
行き来は、ちいかわの家に集まる一方通行ではありませんでした。お祝いを届けるときは、ちいかわのほうが洞窟を訪ねています。ドームの家と扉のない洞窟は、見た目はずいぶん違います。それでも、どちらも人が来る家です。
家の外で祝う日、家が見つからない日
ちいかわの5級のお祝いは、切り株の卓のそばでした。くりまんじゅうが、カルピスのソーダ割りで特製のお祝いドリンクを作ってくれます。
うさぎの家を探しに後をつけた日は、どんぐりの帽子の生きものたちが踊る場所に着きます。でも結局「家」じゃなかったね、と話して終わります。
祝うのに、誰かの家は要らないようです。うさぎの住まいは、この回でも見えません。家がないのか、描かれていないだけなのかは、わかりません。ただ、住まいが見えないうさぎも、お守りを作ってちいかわの家を訪ねる側にいます。
家は誰のもの?
懸賞で当たった家と、扉のない洞窟。住まいの差は、見ればすぐわかります。けれど、行き来の場面を並べると、家は持ち主が閉じこもる場所というより、人が来て、何かを持ち寄る場所として使われています。
それでも、人が集まる先がいつも同じ家なら、場所を出す役も同じ人に偏っていくかもしれません。今回の場面では、洞窟にも人が来ていて、偏っているとまでは言えませんでした。次に家の場面を読むときは、誰が「おじゃまします」と言っているかを見てみてください。