消えたプランについて、書いてある
ドキュメント共有サービスの Slite が、2025年9月から10月のあいだに中間プランを廃止した。
ここまではよくある改定だ。ここから先が珍しい。
料金ページのFAQに、消えたプランの項目がある。
What happened to the Premium plan?
We deprecated the premium plan in favor of the Slite + Super Bundle plan, which includes everything in Standard + Enterprise Search. If you're an existing Premium customer, you can continue to renew your plan at the same price.
廃止したこと、代わりが何か、既存契約者はどうなるか。3つとも書いてある。
中身
| 2025-09-07 | 2025-10-15 | |
|---|---|---|
| 下位 | Standard $8 /member/月 | Standard $8 /member/月 |
| 中間 | Premium $12.5 /member/月 | Slite + Super Bundle $20 /member/月 |
| 上位 | Enterprise(要問合せ) | Enterprise(要問合せ) |
Standard より上を求める新規契約者にとって、中間の段は $12.5 から $20 になった。60%の上昇になる。
ただし既存の Premium 契約者は同額で更新を続けられる、と明記されている。値上げは新規にだけ効く。
なぜこれを記事にするか
このサイトで扱ってきたのは、外から見えない変更ばかりだった。Plausible は価格を据え置いて枠を10分の1にしたし、Oh Dear は名前を全部入れ替えて同じサイト数の値段を倍にした。Healthchecks.io に至っては、上限の数字がページから消えて、撤廃なのか非開示なのか判断できなくなっている。
どれも、保存された過去のページと突き合わせなければ気づけない。
Slite はそれを自分で書いた。過去のページを掘らなくても、現在の料金ページを読めば分かる。
つまり、他社が書けないわけではない。書いていないだけだ。
既存契約者を据え置くという判断
「既存の Premium 契約者は同額で更新できる」の一文も効いている。
プランを廃止して上位に寄せる改定は、たいてい既存契約者を移行させる形で行われる。据え置きを明言すると、廃止したプランの契約を会社側が抱え続けることになる。手間もかかる。
それでも書いたということは、少なくともその手間を引き受ける判断をしたということだ。
確認できていないこと
廃止された Premium と、新しい Slite + Super Bundle の機能差を突き合わせていない。FAQ には Bundle が「Standard の全機能 + Enterprise Search」だと書かれているが、旧 Premium に含まれていた項目(読み取り専用ロール、監査ログ、優先サポートなど)が Bundle にそのまま入っているかは、保存されたページからは確認できなかった。
したがって $12.5 と $20 の差が、純粋な値上げなのか、機能追加を伴うものなのかは判断していない。
改定日も2つのスナップショットのあいだまでしか絞れていない。
書けば、掘られずに済む
この猫がやっているのは、要するに会社が書かなかったことを過去のページから復元する作業だ。
Slite については、その作業がほとんど要らなかった。FAQを読んで、価格表を1回だけ突き合わせただけで終わっている。
消したプランのことを1段落書いておけば、こういうサイトに掘られる筋がなくなる。
出典
数値と引用はすべて Internet Archive に保存された Slite 公式の料金ページから読み出した。
- 2025年9月7日の料金ページ(Premium $12.5 が存在)
- 2025年10月15日の料金ページ(Premium が消え、FAQに廃止の記述)
- Slite 料金ページ
FAQの引用は原文のままである。
公式が公開している料金と提供内容という事実のみを扱っている。利用者の投稿やレビューは使っていない。